Copyright © 2011-2024 YEWJI
北おろしの中で思い出す 年が終わるように 颯と消えてしまった君 あれから何度目かの クリスマスだけど 風邪ひいてないかな 雪で転んでいないかな 暖かく幸せに やっているかな…… いやまさか 「ありっこないだろうなぁ」自己中で高慢で 君には振り回されっ放しだったから なんてふうに思うのは いつまで経っても 冷たい風が吹いてるからだろうなぁ 僕の心の中にも
落ちこぼれって近ごろ耳にしないけど放送禁止用語にでもなったのかなこの言葉を聞く度に自分のことだといつも思ったもんだが……「いや、君は全然落ちこぼれなんかじゃないよ」おっ、そうか?「落ちたんじゃなくて元々こぼれてる存在だろ」あぁ、確かにそのとおり!落ちこぼれじゃなくて良かったわっはっは…?はぁ……
誰かが笑った「格好つけるな」と誰かが叫んだ「それでも人間か」と誰かがののしった「お前なんかが」と誰かが泣いた「あんたのせいで」とそんなふうにいろんな連中に囲まれながらまだ自分は生きている……あいにくね
選挙カーが騒々しく街を走り回り候補者は声を張り上げて新たな政策をまくし立てるけどできっこないことは有権者より候補者本人がよく解っているはずでも仕方ないよな勢いがなきゃ落ちちまうし……「言ってみたら?」笑いながら君は言うけどまぁやめておくよ当選できたら後はやりたい放題なのって夢一杯のプロポーズをしたけど結婚しても何ら変化のないまるで誰かさんみたいだから……君を幸せにできたってそんな実感が湧いたならその時は演説に向かって大声で文句が言えるのかな
猫はぼんやり薄目をあけて部屋の様子を眺めてる犬はぼんやり薄目をあけて外の様子を眺めてる僕はぼんやり薄目をあけて君の様子を眺めてるでも君はまだ凍ってる……雪どけはまだかな初雪も降りそうにないほど外はいい天気だけど
YEWJI